書庫壱号室

□『想いのカタチ』
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「…………」


嗚呼…
我愛羅のヤツ、絶対引いてるじゃん?

「あ、その… そいつぁ俺んじゃないじゃん! テマリのだ。テマリがわざと此処に置いて行きやがって…」

しどろもどろに言葉を発したせいか、まるで言い訳でもしているかの様な気分に陥った。


パラ…
パラ…
パラパラ…


静まり返った部屋の中、我愛羅が捲るページの音が、やけに耳に突く。


ごくり。
思わず息を飲み、喉が鳴ってしまった。


「………カンクロウ」

「は… はい?」

「…何故、コイツ等は裸で抱き合っているのだ?」

「へ? …いや… さぁ…」

「…好きな者同士のする行為なのか?」

「ぁ… あぁ、な なんか可笑しいよな? ヤロー同士なのによ」

ハハハ。
カンクロウは、必死に笑ってみせたが、内心は笑えない心境だ。


「…そうか。
“愛情表現”とゆうヤツだな?」

「まぁ、そりゃそうだけどよ…」


なんだか、
嫌な汗が出てくるのは、気のせいだろうか?


*
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