光の女神伝説
□Turnー7
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プレイヤー・キラーと闇遊戯のデュエルに決着がついたまさにその時、その場から去ろうとする二つの影を、ひかるは見逃さなかった。
デュエルを見守る仲間達には告げず、彼女は影を追いかけた。
「待ちなさい!!約束が違うわ!」
「チッ…!」
影…モクバを連れたサングラスの男は舌打ちし、足を止めた。
「…その子を返して」
「……ふん、そんな約束した覚えは無いな」
「そう…」
ひかるは胸元に手をかけ、口の中で小さくヒエラティック・テキストを唱えた。それに応え、ペンダント状だった千年杖は元の形へと戻っていく。
「…!」
男はとたんに顔色を変えた。
「手加減は…しないわよっ!"光・魔・導"!!」
「!?ぐわっ!!」
辺りを凄まじい光が襲う…男はとっさに目を覆い、そのスキにひかるはモクバを奪い返した。
「く…おのれぇ」
「お前…」
「下がってて」
千年杖を構え、男と対峙する。
「ち…」
男はふところから拳銃を取り出して構えた。
「け、拳銃…!?お、おい…」
「大丈夫よ、あんな鉄のカタマリ…怖くなんかないわ」
心配そうなモクバに対し、ひかるは余裕の笑みを男に向けていた。
「……」
「…(さて、どう出るか…)」
しばらくにらみ合いが続く…そして男が動いた。
「!!危ねえっ!」
放たれた弾丸はまっすぐにひかるへ…しかし彼女はよけようとはせず、千年杖をかざした。
「"ミラーフォース"!!」
見えない壁が弾丸を砕き、男は焦りを見せた。
「何!?」
「…あなたに勝ち目はないわ…」
「…ちっ!」
「そこまでデース」
「…!!?」
「ぺ、ペガサス様!?」
「な…(ペガサス…!何故この場に)」
「そのレディにキズを付けないように、と言ったはずデース」
「!…申し訳ありません…」
「下がりなサーイ」
男は走ってその場を去る…ひかるはじっとペガサスを見上げた。
「…なるほど、その杖がユーの持つ千年アイテム…」
「わたしに何の用…?」
「フフフ…用があるのはユーの方なのでは?必要なのでしょう…?千年眼(ミレニアム・アイ)が」
「!!」
「フフ、ゲストルームへご案内しマース」
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