光の女神伝説

□Turn-3
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「おはよ〜」

 翌日教室へ入ると遊戯の周りに集まる城之内達の姿が目に入る。

「あ、神風さんおはよー」
「おはよ、何してるの?みんなで集まって…デュエルでもして…」

 ひかるはそういいながら遊戯の机へ目を移す、そして言葉を失った。

「…ぁ!…それ」
「え?ああ…これ?」

 遊戯は机に置いてあった"王国への船出"と書かれたカードを手に取る。

「これは昨日…デュエルモンスターズの産みの親、『ペガサス・J・クロフォード』から送られてきたんだ…」
「デュエルモンスターズの産みの親!?」
「!どうかしたの?」
「…実は」

 ひかるは届いた手紙を遊戯達へと見せる。

「これって…」
「…わたしが千年アイテムを探してるって…知ってるみたいで」
「…確かにペガサスは千年アイテムを持っていた、それで…昨日ビデオ越しにデュエルを挑まれて…」
「え…ビデオ越しに?」
「うん…"闇のゲーム"っていってたんだ…それで、罰ゲームでじいちゃんが…」
「え…(闇のゲームってまさか…)」

 ぽつりぽつりと遊戯は昨日の出来事を話し出した。












「…そうだったんだ」
「ボクは…じーちゃんを助けるために王国へ行く!」
「遊戯君…」
「ひかるちゃんは…行くんでしょ?千年アイテム探してるって…」
「!…え、あ…うん」
「あ、もしかして名前は嫌だった?」
「え…ううん、そんなこと…」
「よかった!だって友達でしょ?だから…まあ、城之内君達はずっとそう呼んでたから苗字だけど」
「"克也"じゃ呼びづらいでしょ」
「なに〜杏子っテメッ!」
「案外イケるかもよ、克也君?」
「本田ァっお前まで!!」

 城之内達のそんなやり取りを見てひかるはクスリと笑った。

(友達、か)

「ね、ひかるちゃん」
「ん?」

 遊戯は手招きでひかるを呼ぶ。

「何?」
「あのさ…もしかしてさ」

 遊戯はひかるの耳元に顔を近づけ小さくささやく。

「"カードの精霊"だよね、君のあの"シャイン・マジシャン・ガール"」
「えっ!?」

 驚いて声を上げると彼はニコリと笑った。

「やっぱり…そうだったんだ」
「…見えてる、の?」
「うん」
「……そっか(偶然じゃない…千年パズルが彼を選んだんだ…未知の力を秘めたこの人を…)うん、精霊」
「いいなぁ…ボクも精霊がいたらな、シャインみたいに"ブラック・マジシャン"とかと話出来たらいいのに」

 彼は"ブラック・マジシャン"のカードを取り出して見つめた。

「きっと…いつか、精霊と出会えるよ、あなたなら…」
「え?」
「ん…なんでもない、ほらっ!もうすぐ授業始まるよ!城之内達もいつまでやってるの〜?」
「おっヤッベ!!」







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