光の女神伝説
□Turnー16
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デュエル・ディスクを構え、勢いよくカードをドローする。ひかるの右手には光り輝くカードが何あった。
『っ!!?な、なんだこの力は…!』
「…!このカード…知らないカードが…でも、これ…この力は…」
カードを見つめ、テキスト欄に目を向けた。
(ヒエラティック・テキストでかかれた言葉…わかる、わたしには…!)
「わたしは手札より、召喚!"シャイン・マジシャン・ガール"を手札に戻し、LPを半分支払い、守備表示で特殊召喚!!」
ひかる LP2200⇒1100
「現れよ!"王の守護神- -"」
『!!?』
フィールドが光り輝き、白い衣装を身にまとった少女が姿を表した。
王の守護神- -
ATK2000/DEF1700
『く…だが…!新たなモンスターが召喚されたことにより"オシリスの天空竜"の特殊能力が発動する!召雷弾!たった守備力1700のモンスターではしのげない!』
「……」
『……!?な、何故だ…!?なぜ召雷弾が発動しない!?オシリス!!』
マリクが呼びかけるも、オシリスの天空竜は沈黙したままひかるのフィールドに舞い降りた少女を見つめていた。
王の守護神- -
☆12 神 神族
ATK2000/DEF1700
『!?れ…レベル12…バカな…三幻神よりも上…!?神属性…!?たった攻撃力2000のモンスターが…!?』
〔そう…三幻神よりもさらに上…上級神…〕
『…!まさか…石板の…女神!?』
〔特殊能力を発動、召喚に成功したその時、自身の墓地に存在する者達を自身のフィールドへ特殊召喚する、可能な限り…〕
"マジシャンズ・ヴァルキリア"
(1600/1800)
"ホーリー・エルフ"
(800/2000)
"ヂェミナイ・エルフ"
(1900/900)
"ゾルガ"
(1700/1200)
〔そして特殊召喚された彼女達の攻撃力、守備力の合計値が守護神へ加算される〕
王の守護神- -
ATK8000/DEF7600
『こ…攻撃力8000!?バカな…"オシリスの天空竜"を上回った…くっ…(…フ、だが"ディフェンド・スライム"の効果がある…僕にダメージは通らない…!)』
〔バトルフェイズ、罠カード"重力解除"を発動、全ての表示形式を変更する〕
『!?"リバイバル・スライム"が攻撃表示に!』
〔守備表示で召喚したのはこの為よ…攻撃!ホープ・シャイニング!!〕
『うわあぁぁぁっっ!!』
マリク LP4000⇒0
「…………」
《……―!ひかるっ!》
「っ!…シャイン?」
《大丈夫…?》
「…え…うん…」
《勝った…わよ、マリクを倒したのよ…》
「え…勝った、の?わたし…」
ぼんやりと、デュエル・ディスクを眺め、前を見る。
「!!マリク…」
マリク…の気配はなく、生気のない一人の人間が膝をついていた。
「……」
「貴様が手に入れるとはな…」
「!」
かけられた声に驚き、振り返った、そこには海馬瀬人とモクバが立っていた。
「海馬…君」
「ふん、神に選ばれたのはお前だったか…」
「選ばれた?」
そこへ、いつの間に回収したのか、モクバがパズルカードと"オシリスの天空竜"を持ってくる。
「大会ルールによってこれはお前にわたしておくぜぃ、まっ…すぐに兄サマの物になるけどな」
「……」
彼女はゆっくりとカードを受け取ると、静かに眺めた。
「……」
(!まさか兄サマ…ひかるにデュエルを?)
「っ!」
「!…」
ふらりと倒れかけたひかる、とっさに海馬がその背を支える。
「あ…ごめ…ん」
「…どうやら万全の体調ではないようだな…そんな奴を潰しても、つまらん…いくぞ、モクバ」
「え、あ…待ってよ兄サマ!」
海馬は歩き出し、慌ててモクバが後を追いかけた。
「…神風」
「…?」
足を止め、振り返らすに海馬は続けた。
「決勝戦で待つ…」
「!」
そう、言い残すとその場を去っていった。
「決勝戦…か…」
†