光の女神伝説

□Turnー16
3ページ/5ページ



 デュエル・ディスクを構え、勢いよくカードをドローする。ひかるの右手には光り輝くカードが何あった。


『っ!!?な、なんだこの力は…!』


「…!このカード…知らないカードが…でも、これ…この力は…」


 カードを見つめ、テキスト欄に目を向けた。


(ヒエラティック・テキストでかかれた言葉…わかる、わたしには…!)



「わたしは手札より、召喚!"シャイン・マジシャン・ガール"を手札に戻し、LPを半分支払い、守備表示で特殊召喚!!」


 ひかる LP2200⇒1100


「現れよ!"王の守護神-  -"」



『!!?』


 フィールドが光り輝き、白い衣装を身にまとった少女が姿を表した。


 王の守護神-  -
 ATK2000/DEF1700



『く…だが…!新たなモンスターが召喚されたことにより"オシリスの天空竜"の特殊能力が発動する!召雷弾!たった守備力1700のモンスターではしのげない!』



「……」




『……!?な、何故だ…!?なぜ召雷弾が発動しない!?オシリス!!』


 マリクが呼びかけるも、オシリスの天空竜は沈黙したままひかるのフィールドに舞い降りた少女を見つめていた。




 王の守護神-  -
 ☆12 神 神族
 ATK2000/DEF1700


『!?れ…レベル12…バカな…三幻神よりも上…!?神属性…!?たった攻撃力2000のモンスターが…!?』
〔そう…三幻神よりもさらに上…上級神…〕
『…!まさか…石板の…女神!?』
〔特殊能力を発動、召喚に成功したその時、自身の墓地に存在する者達を自身のフィールドへ特殊召喚する、可能な限り…〕

"マジシャンズ・ヴァルキリア"
(1600/1800)
"ホーリー・エルフ"
(800/2000)
"ヂェミナイ・エルフ"
(1900/900)
"ゾルガ"
(1700/1200)


〔そして特殊召喚された彼女達の攻撃力、守備力の合計値が守護神へ加算される〕


 王の守護神-  -
 ATK8000/DEF7600



『こ…攻撃力8000!?バカな…"オシリスの天空竜"を上回った…くっ…(…フ、だが"ディフェンド・スライム"の効果がある…僕にダメージは通らない…!)』


〔バトルフェイズ、罠カード"重力解除"を発動、全ての表示形式を変更する〕
『!?"リバイバル・スライム"が攻撃表示に!』
〔守備表示で召喚したのはこの為よ…攻撃!ホープ・シャイニング!!〕


『うわあぁぁぁっっ!!』


 マリク LP4000⇒0




「…………」








《……―!ひかるっ!》
「っ!…シャイン?」
《大丈夫…?》
「…え…うん…」
《勝った…わよ、マリクを倒したのよ…》
「え…勝った、の?わたし…」


 ぼんやりと、デュエル・ディスクを眺め、前を見る。



「!!マリク…」


 マリク…の気配はなく、生気のない一人の人間が膝をついていた。


「……」






「貴様が手に入れるとはな…」
「!」

 かけられた声に驚き、振り返った、そこには海馬瀬人とモクバが立っていた。


「海馬…君」
「ふん、神に選ばれたのはお前だったか…」
「選ばれた?」

 そこへ、いつの間に回収したのか、モクバがパズルカードと"オシリスの天空竜"を持ってくる。


「大会ルールによってこれはお前にわたしておくぜぃ、まっ…すぐに兄サマの物になるけどな」
「……」

 彼女はゆっくりとカードを受け取ると、静かに眺めた。

「……」
(!まさか兄サマ…ひかるにデュエルを?)



「っ!」
「!…」

 ふらりと倒れかけたひかる、とっさに海馬がその背を支える。

「あ…ごめ…ん」
「…どうやら万全の体調ではないようだな…そんな奴を潰しても、つまらん…いくぞ、モクバ」
「え、あ…待ってよ兄サマ!」


 海馬は歩き出し、慌ててモクバが後を追いかけた。


「…神風」
「…?」

 足を止め、振り返らすに海馬は続けた。


「決勝戦で待つ…」
「!」


 そう、言い残すとその場を去っていった。








「決勝戦…か…」








次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ