虹色の勇者−テレジア編

□fate-3
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〜ドープルーン・鉱山〜



「…ハチェットビークか…」
「ああ、コイツらが最近冒険者を襲ってるらしいんだ」
「フン、自分の身も守れない奴が冒険者を気取るとは…まあ依頼だから仕方ないが…」
「!くるぞっ!!」

 ハチェットビークがいっせいに体当たりを仕掛けてくる、三人は飛びのき、それぞれの武器を抜き間合いを詰める。

「くらえっ!爆炎剣!!」
「空襲剣!」
「バーンストライク!!」

 三人の技が決まりハチェットビークは消滅した。

「…お前、魔法剣士か…」
「あ、うん…素質はあるってウッドロウさんが…初めてだけどうまくいっ……!!」
「!!」

 突然物影からもう一体魔物が現れリオン目掛け突っ込んだ。

「危ないっ!」

 とっさにルウはリオンを突き飛ばし魔物の一撃をかわした…。

「くっ!ポイズンバットだ!大丈夫か!?ルウ!リオン!」
「!!スタンっ後ろだ!!三匹いるぞ!」
「!くらえっ!フレアトルネード!!」

 炎の渦がポイズンバットを焼き尽くしスタンは二人に駆け寄った。

「リオン、大丈…ぶ…っく…」
「!!奴の毒にやられたか…」
「え、ええっ!?どうすれば」
「騒ぐな、また奴らが寄ってくる」

 リオンの言葉に慌ててスタンは自分の口を押さえる。

「…リカバー」

 術で自ら毒を消すルウ、その様子をリオンは黙って見ていた。

「ふぅ…」
「まったく、余計な事を…あのぐらい僕の敵じゃない」
「ご、ごめん…とっさだったから」
「そんな言い方ないだろリオン、助けて貰ったっていうのに」
「……はぁ……礼は言っておく」
「リオン…」
「戻るぞ、これで依頼は完了なんだろう、スタン」
「ああ、よしっ!帰るか」

 スタンが歩きだしリオンも続く、ルウも立ち上がり、二人を追いかけた。






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