虹色の勇者−テレジア編
□fate-3
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『…どうしちゃったんですか？坊ちゃん…』
「何がだ、シャル」
『なんていうか…彼女の事』
「…マスターの資質があるのに少し興味が湧いただけだ、たいした理由はない」
『…まあ確かに資質ある人そうはいませんけど…もしかして坊ちゃん』
「…ありえん…」
「あ、ここにいたんだ」
広場の一角に佇むリオンを見つけルウは駆け寄った。
「…なんだ」
「その…まだちゃんとお礼言ってなかったから…ここまで連れて来てくれてありがとう」
「別に…」
ふいっと顔を背けるリオン、ルウは首を傾げあっ、と声をあげる。
「今度はなんだ」
「あの、わたしもアドリビトムに入る事にしたの、だから…よろしく」
「フン…せいぜい足を引っ張るなよ」
『厳しいですね坊ちゃんは』
「シャル…」
「ああっ!!すみませんっっ」
「…シャルって名前なんだ、その剣」
「……」
『ピエール・ド・シャルティエです！シャルでいいですよルウ』
「シャルティエ…かぁ…いいなぁ、剣とおしゃべり出来るの」
「……」
「おーい！リオンー」
「！」
「あ…」
「スタン…何の用だ」
金髪の青年、スタンが駆けて来てリオンは不機嫌そうに名を呼んだ。
「あ、ルウも一緒か…実はさ、鉱山の魔物退治引き受けたんだけど…人手が足りなくて…一緒に来てくれないか？」
「なんで僕が…ルーティがいるだろう…」
「それが…宿屋の仕事が忙しいって断られて…なあ、頼むよ…リオンなら楽勝だろ？」
「……はぁ、まったく」
「行ってくれるのか!?」
「…さっさと行くぞ、ルウ、お前も来い」
「え？」
「アドリビトムに入ったなら当然だ、行くぞ」
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