おお振りBL小説

□茜色の約束(後編)
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次の日、土曜日だったので部活は午後からだった。
もちろん、そこには栄口の姿もあった。

栄口はいつもと変わらずに練習をこなしていった。

辛いくせに…すぐに隠すんだもん…

栄口らしいといえばらしいけど…

オレは部活の帰りに栄口に一緒に帰ろうと誘った。
栄口はすこし躊躇ったが、承諾してくれた。

「栄口と一緒に帰ったりすんのも久々だよなぁ?」

「う…うん、そうだねっ!」

栄口はニコッと微笑んだ。

「栄口さぁ…何であんなコトになっ…」

「大丈夫だって!」

オレが言い終わる前に栄口は大声で言った。

「ゴ、ゴメン… ホントに水谷は心配しなくても…」

オレは無意識のうちに栄口の唇を奪っていた。

「栄口はそうやってすぐに抱え込むんだ!あんなことされてて黙ってるわけにはいかねぇだろっ!それに…」

「だから、あれは……ゲームだったんだ!ほらっ、王様ゲームってや……」

オレは栄口の唇をまた奪う。

「オレの話を最後まで聞けって!オレはお前の辛い姿を見たくないんだ… 明るく振る舞ってるように見えるけど、オレにはバレバレなんだからな。無理はするなって!栄口はオレが守るから… もう一人にはしないよ。」

栄口の目からは涙が溢れていた。

「…水谷…オレ、資格ない…ヒクッ 水谷と元に戻り資格が…ないんだ…ヒクッ」

何をわからないコト言ってるんだろうと思った。ペンダントだってちゃんと……って…

このペンダントってオレが預けたやつと違う…

「栄口…このペンダントって…」

オレは頭ん中が真っ白になった。
栄口ってオレを待ってたんじゃないの?

そんなネガティブな考えが脳内を駆け巡っていた。すると栄口が口を開く。
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