弁慶:僕は武蔵坊弁慶といいます。そして彼が…
譲:弁慶さんっ、俺、自分の名前くらいは言えますから!
弁慶:あぁ…すみません、つい…。
譲:いえ、俺の方こそ…。折角、弁慶さんが気を使ってくれたのに…
弁慶:いいえ、いいんですよ。ほら…それより君の名前を、ね?
譲:あ、あぁ。俺は有川譲です。
弁慶:25歳ですね。
譲:俺は、7月で16歳になりました。
弁慶:ふふ。男ですよ。
譲:俺も男です。
弁慶:僕の性格ですか?うーん…あまり客観的に見た事がないので
よくわからないけれど……凝り性かな?一度、気になってしまうと
途中で投げ出せなくなってしまう事がよくありますね。
譲:俺は世話焼きって、よく言われますけど…自覚はないですね。
弁慶:譲君は優しくて、人を思いやる事の出来る素晴らしい人です。
譲:そ、そんな事ないですよ!俺から見たら弁慶さんの方が……。
優しいし、思いやりがあって…とても強い人だと思います。
弁慶:ふふ、嬉しいですね。君が僕の事をそんな風に思っていてくれて。
でもね、僕はずるいだけなんですよ?君が気付いていないだけで。
譲:そんなことはないですよ!俺はちゃんと知っていますから。
弁慶:ふふ。君には敵いませんね。
弁慶:たしか…橋姫神社でしたね?
譲:ええ、そうですね。春日先輩と俺が、向うの世界に行ってすぐでした。
譲:とても口調が柔らかいので、優しそうな人だと思いました。
弁慶:僕は…ずいぶんと、戦場に相応しくない人だと思いましたね。
望美さんは、とても綺麗な人ですが……譲君もそれに劣ることなく
綺麗な人ですから。
譲:俺は綺麗なんかじゃないですよ?!
弁慶:いいえ。君は綺麗ですよ?そしてとても可愛い。
譲:…優しくて強いところです。
弁慶:曇りのないところですね。真っ直ぐ前だけを見据えている。
そんなところにとても惹かれます。
弁慶:曇りのないところです。とても真っ直ぐで…僕の醜い部分を
照らし出してしまう。あぁ、これは嫌いと言うのではないかな。
そう…苦手、というべきなのかも知れません。
譲:俺も…嫌いという訳ではないんですが……。
俺に何も教えてくれないで、一人で全てを背負ってしまう。
それが、とても寂しい…です。
弁慶:ええ、とても。ねぇ、譲君?
譲:あ、はい。俺もそう思います。
弁慶:僕は譲君と呼んでいます。
譲:弁慶さん…ですね。
弁慶:僕はこのままで構いませんが…君は何か希望がありますか?
譲:いいえ、俺もこのままでいいです。
譲:弁慶さん…を動物に?ええと、そういえば、
ヒノエが言ってましたけど、タヌキって…。
弁慶:ふふ。君は…鹿ですね。
昔から、純白の牡鹿は神の遣いとして崇められているんです。
君の美しさ、しなやかさ、強さ、そして、その眩しさは……
純白の牡鹿そのものです。
譲:弁慶さん…それは褒めすぎですよ…(真っ赤)
弁慶:いいえ。君自身が気付いていないだけです。
周りのみんなはちゃんと知っているのに……。
君は本当にいけない人ですね、いつもそうやって
周りの人間を虜にする。
14 相手にプレゼントをあげるとしたら何をあげる? |
弁慶:僕が君にあげられるものなんて、たいしたものはありませんが…
君の望むものはなんでもあげたいですね。
さしあたり、僕の一生というのはどうでしょうか?
譲:!!…弁慶さんっ!?
弁慶:はい?どうしました?
譲:からかうのはやめて下さいって、いつも言ってるじゃないですか…
弁慶:嫌だなぁ…。僕は本気なのに。
譲:………。(真っ赤)
弁慶:僕が望むものは、いつでも譲君だけですよ。
譲:………俺もです。(耳まで真っ赤)
譲:…恥ずかしい事を言うのはやめてください。
弁慶:それが君の望みなら善処しましょう。
君を失ってしまったら、僕は生きる意味を失ってしまうから。
譲:弁慶さん……わざと…じゃないですよね?
弁慶:僕の癖ですか?独り言が多いと言われますけど…。
譲:俺は眼鏡がずれるのが気になって、つい眼鏡を押し上げてますね。
譲:弁慶さんはよく「ふふ」って笑いますよね。
弁慶:ふふ、嬉しいなぁ。
それだけ僕の事を見てくれているということですね。
19 相手のすること(癖など)でされて嫌なことは? |
弁慶:ふふ、譲君にされることで、嫌だと感じる事はないですよ。
譲:……俺もです。
20 貴方のすること(癖など)で相手が怒ることは何? |
弁慶:前に僕が死を覚悟した時、一度だけ怒られました。
譲:当たり前です!あなたが死んで俺が笑える訳がないでしょう?
弁慶:ふふ。嬉しいですよ。
弁慶:ふふ、もちろん恋人ですよ。
譲:…はい。
譲:デートと言えるかわかりませんけど…秋の熊野で
夜の海岸を散歩しましたよね。
弁慶:ええ、晩秋だったので肌寒くて…君が風邪を引かないか
とても心配でした。
弁慶:良くはなかったです…ね。譲君はとても怒っていて…
そして…今にも泣き出しそうな顔をしていた。
譲:あなたが、俺を騙して…勝手に死のうとするからっ!
弁慶:ええ。ですからもう、二度としませんよ。
君を二度と悲しませないと誓います。
譲:…絶対に…約束してください。
弁慶:特に何もしませんでしたね。
譲君が…別れの儀式のようで嫌だと言うので。
譲:…当たり前です。
譲:特に決まってはいません、色々な所へ行きますよ。
弁慶:ええ、僕は好奇心が強いほうですから。
譲君とは色々な所へ行ってみたいと思っています。