□嫉妬
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「由美」

「は…はい」

「宗はおかしくなったのか?」

「はい、緋村と戦っていると過去と現実と区別がつかなくなって来たみたいです。」

「…過去」


言われて思い出すは、あの日の出来事。



あの日宗次郎は泣いていた



それぐらい知っていた。



気付いてない訳なかった。



でも




慰めてあげれなかったし、慰める理由もなかった。



(深い事傷を負わせていたのかよ)



悔しかった。


あの時何も出来なかった自分が


あの時いもしなかった赤の他人に負けた事が


悔しかった


「宗が俺を離れた……か」

志々雄は呟いた。

俺は抜刀齋に負けた。


いつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつも


あいつばかりだ。

「……ふっ」

志々雄は懐刀を握る手に更に力を込めた。






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