□嫉妬
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「結局、誰も俺に付いて来れなかっただけの事!」

バキッ

「俺が強すぎただけの事だ。あいつらが弱かっただけの事だ。」

懐刀を握り折った。



宗次郎も弱かっただけ



あいつも他の連中と同じだっただけ。



(…抜刀齋)



お前だけは何があっても殺す。



俺から宗次郎を奪った罪は重ぇぞ。



「方治!!」

「はっ。」

「出る。用意しとけ」

「はっ!!」


今まで黙っていた方治が返事をして出陣準備に取り掛かった。

志々雄も立ち上がり、足元に転がっているバラバラになった懐刀を睨んだ。

そして、それに足を振り下ろす。





ダンッ





「由美。早く連れて来いよ?」

「はい…もちろんです。」


志々雄はニヤリと笑った。







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