□ご両親にご挨拶
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入るまではどうしようかと思っていたのに、いざ門をくぐるとそうでもなかった。


「由太郎!」

「んだよ、弥彦かよ。あれ?燕ちゃんまで」

「おい、ガキ。神谷を呼べ。」


道場内には子供がたくさんいた。

一番に駆け寄ってきた由太郎に縁はそう告げて剣路を降ろした。

いつぞや、派手に壊した道場は綺麗に直っていた。

修理費を全額負担したのだから、綺麗に使ってもらわないと困るのだが。

縁はズカズカと道場内を進んだ。


「あ、縁さん」

「遅い。」

「俺が案内「剣路!!!!!」


聞き覚えのある声に二人とも足が止まった。

少しは女らしくなった薫と相変わらず若作りな剣心が出てきた。

縁の姿を見て薫が大きく口を開けた。


「不細工がさらに酷くなってるゾ。」

「久しぶりに会ってそれはないでしょ!!」

「久しぶりだナ。抜刀斎。」

「今日は何の用でござるか、縁。」

「ほれ、」


縁は後ろでこそこそしていた剣路を二人の目の前に差し出した。

そこからは二人が剣路に説教をしていた。

やっと落ち着いてきたところで薫は首を傾げた。


「なんで、縁がうちの子と一緒にいるの?」

「居ない間ずっと俺の家に居たからダ。」

「剣路が縁の家に?それまたなんで?」

「恋人………だからだろうナ」

「「はい?」」

「改めまして。剣路くんとお付き合いさせていただいてる、雪代縁です。」


薫と剣心の叫び声がしばらく響いたのは言うまでもない。









end
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