□手帳
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宗次郎が何の用もなくふらふらと現れて、気付けばいなくなっていたと言う不思議現象に志々雄が全く気付かなかったある日。


「志々雄様?」

「なんだ?由美か?」

「これ………」

「?」


渡されたのはボロボロの日記だった。

汚い字で"瀬田宗次郎"と書いていた。

ありえないぐらい汚い字だったので志々雄は読めなかった。


「宗次郎の?」

「忘れて行ったみたいですわよ。」

「ふ〜ん」

「ちょっと……!志々雄様駄目ですわ!」

「あぁ?」


志々雄は宗次郎の日記を読み始めた。

由美は慌てて止めに入る。


「勝手に見ては……」

「黙っとけよ」

「はい」

「ん?なんだこれ」


中身は日記なんかではなかった。

志々雄と由美は額をくっつけ合って宗次郎の日記を読んでみた。







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