□真っ白で、何も..
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あの日


あの雪の日


本当に真っ白で何も見えなくなってた。


どうやってあの森を抜けたのかも覚えてない。


どうして、今そんな事を思い出したのかって?


目の前に広がっている白い肌を見ているからかもしれない。



真っ白で何も見えなくて




「…や……だ……」

「……えっ?」

「もう……やめて……お……おね………がい」

「無理……ダ」

「やっ!!あ……んっはぁ……」


しっかりと手を握りしめて、縁は再び腰を動かした。

部屋の中には、薫の苦しそうな喘ぎ声と今にも耳を塞ぎたくなるような水の音。

一体、この一晩で縁は何回薫の体内に己の欲を吐き出したのだろうか。

お互い荒い息使いのまま見つめていた。


「はぁ……はぁ……」

「剣……心……」

「……。」

「剣し……ん………たすけっ……」

「黙レ」


いつだって愛しい人の口から出る名前は縁の名前じゃない。

姉さんだって……この女だって。

狂ってしまいそうなほど愛してるのに。

どうして、名前を呼んでくれないのだろうか。

果てた己を取り出して縁は薫を見つめた。

が、薫は目を合わす事もなかった。

それはそうだろう。

無理矢理行為に及んだのだから。


「……。綺麗だナ」

「何よ……」

「この白い肌を抜刀斎は見たのカ?」

「なっ!!」

「この涙も、あの声も」

「あ……」


首筋からゆるりゆるりと降りてきた縁の指が胸の上で主張している紅い蕾の周りをくるくるなぞる。

中心はあえて、触らず焦らすように。


「あっんっやめっ……」

「ねだる声も聞いた事ないのカ?」

「んっ……」


軽く摘んでやるだけで全身が反応する。

さらに下へと縁の指が進み最下部に到達した。


「この甘い蜜も飲んだことないのカ?」

「!!」















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