短
□聖戦
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二人が来たのは放送室だった。
そこに居たのは由美だった。
由美は二人を見ると顔をしかめた。
「なんの用?」
「防音ってここしかないし。由美さんになら別にいいでしょ?」
「うん」
「何?めんどくさいことなら私帰るけど?」
「あ、めんどくさくはないから・・・それに駒形さんにも相談に乗って欲しいから」
「めんどうじゃない」
どうして由美が放送室にいるのかというと、彼女は学校のお昼の放送でDJをやっていて、放課後になると明日のために用意するのだった。
そんな感じで三人で小さな部屋に集まった。
「あのっ・・・私。今度のバレンタインで手作りチョコを渡したいの!!!」
「で?」
「ちょっと由美さん」
「まどこっろしいのは嫌いなのよ。どうせアレでしょ?チョコ作り教えてでしょ?」
「まぁ、そうなんだけど。」
噂どおりズバズバ物を言う。
薫はうなずくしなかった。
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