□夏です!
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「あちぃ〜」

「あつっ」

「不二先輩なんでここにクーラー入れなかったんですか?」

「配線ないんだ。我慢しろ」

「やーですよ。あつっ、志々雄先輩熱いんでタバコなら外で」


夏休み。

なのに何故が不二と宗次郎と真実は園芸部の部室にいた。

理由は単純。

不二は花の世話。

真実は暇だったから。

宗次郎は現実逃避。

理由はそれぞれだった。


「はぁあ。なんで才槌のジジィじゃなかった先生はこんなにも宿題が多いんですかね?」

「誰だ?」

「憲法の先生だ」

「出てないからわかんね」

「悪だ。」


宗次郎は大量のプリントをばらばらと捲り、ペンを投げて伸びた。


「家にいたら。やれ、宿題だ。やれ掃除だ。ほんと誰か殺してくれないかな〜」

「こら。宗次郎。物騒なこと言うな。」

「いいじゃないですか。」


家庭事情が人よりもだいぶ複雑なことになっている宗次郎はよく家族を殺してくれないかなと物騒な事を言う。


「そんなに嫌なら俺の家くるか?」

「冗談。志々雄先輩の家に行ったら女が毎日くるじゃないですか。」

「俺そんなにふしだらか?」

「駒形先輩ほどじゃないんじゃないんですか?」

「確かにアイツはキャバ嬢だが、男は連れこまんだろ?」


いろいろ問題がありすぎている面々だった。


「あれは?本条先輩は?」

「やめとけ。今は実家に帰ってるはずだ。」

「実家?帰っちゃってるんですか!」

「あぁ。お前がいったら大変なことになるからやめておけ。」

「そうか、実家か。」


宗次郎は頼りにならない先輩だなと呟いた。
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