夢
□冬休みの過ごし方
1ページ/5ページ
12月24日から1月8日まで冬休みに入る。
それは何処の学校でも例外ではなく、年末年始を家族で過したいと思うみんなの意見を取り入れた結果だった。
そんな例外に反するわけもなく、不二たちも冬休みにはいったのだった。
「不二先輩は毎日ここに来るんですか?」
冬休みの宿題はとっとと終わらした宗次郎が鎌足の入れたココアを飲みながら聞く。
「いや、学校はしまるからな。今年は田舎にでも帰るさ。」
「田舎ってどこですか?」
「北海道の方でな。家は農家だ。もう二年は帰ってないし、親の顔も見たいからな」
「へー、やっぱり家族と過しますかぁ。志々雄先輩は?」
どうせ、寮かどこかで一人寂しく酒でも飲みながら過すのだろうと宗次郎は思っていたし。
口には出さないがその場にいた全員が思っていた。
「俺か?俺は家に帰るぜ」
「「「「え」」」」
「えってなんだよ。俺だって帰る家ぐらいあるぞ。」
バカにしてんのか?
とでも言うように真実は鼻を鳴らした。
.