暁の玉
□第五章
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「アスラン!大変だよ。おじさんが!」
「父上がどうした?」
「シーゲルさんと……玄関で……」
慌てて玄関へ向かう。
「アスラン!何故黙ってたんだ!」
すごい形相で睨む父に
「言うタイミングを逃してしまいました。あと「うるさい!」」
言葉を遮り
「その本を渡せ!」
と訳されたという本を奪い取られる。
「やはりな。あの栗色の髪の子を連行しろ!」
『はっ。閣下』
と軍人が俺の後ろにいたキラを抱え、無理矢理連れていこうとする。
「父上!キラが何を「うるさい」」
再度遮られ
「私は閣下だ。こいつは龍が最初に襲ったあの村にいた。つまり勇者だ」
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