幻水 ティアクライス小説

酒は二十歳になってから
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その日の夜。

急に部屋のドアがノックされた

ノックというより、どすん、という音。

(誰だ、こんな時間に・・・?)

ドアをそっと開けてみる

そこには、壁によりかかるロウがいた。

顔が赤い。

「ロウ、お前どうしたんだ・・・・。」

「うえ、ロベルト・・・・。水・・ちょうらい。」

この感じ。酔ってる?

「おいお前・・・・!」

「う、きもちわる・・・・。」

うわ、ちょっとここで吐くんじゃねーぞ!?

慌てて部屋にロウを入れて寝かせる。

水を持ってきて飲ませると、少し落ち着いた様子だった。

「わ・・・悪ぃ、ロベルト・・・・。」

(・・・・落ち着いたのはいいけど、まだ気持ち悪そうだな。)

「それにしたって、酒なんて飲むお前が悪いだろう。」

「む・・・酒だとは思わなくて・・・。」

はぁ。どうせそうだと思ったよ。

つーか誰か止めろよ。

「ロベルト、ちょっと。」

こっちこい、と。ロウが呼ぶ。

「ん、なんだよ。」

言われるままに傍によって、ベットの上に座ると。

「よいしょ・・・。」

突然ロウが俺の膝に頭をのせ、そのまま横になった。

「おい、何してんだ。」

急に何をするのかとおもえば、
ロウは俺の脚を膝枕にして。

「うー。なんかこうすると楽かも・・・・。」

全く、・・・しょうがないな。

「頼むから、ここで吐くなよ・・・。」

そう言いながら、ロウの頭を撫でた

「ん・・・。だいじょぶ・・・。」

本当に大分マシになったようで、
ロウの顔から赤みが消えていた。

しばらくそうしていて、気付く。

(・・・・寝たのか。)

すやすやと寝息がきこえた。

(・・・俺、このまま寝れるのかな。)

色々な意味で、動けなかった。


(まぁ、いいか。)

ずっとこの寝顔を見ていてやろう。






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昔小学生の頃にジュースと間違えて
チューハイ飲んだ事とか、無い?
無い・・・?

そうですか・・・。

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