幻水 ティアクライス小説

心に決めて
1ページ/1ページ




では、閣下。お疲れ様でした。」

依頼を報告し、岐路につこうとした時。

「あぁ、お疲れさま・・・って閣下っていうなってば。」

まだ、そんな事を言うのだから。この人は。

「いいえ、それだけは譲れません、閣下。」

「何でだよー。俺閣下ってほど偉くなったわけでもねーし・・・。
 別に呼び方なんて、どうだっていいじゃねーか。」

そう言われましても・・・。

「・・・主人であるクロデキルド様とフレデグンド様が
 貴方にお仕えしている以上、
 貴方はその立場にいるのですし・・・・
 何より役目を果たされているじゃありませんか。」

(これで納得してくださるとは思いませんが、ね。)

むむむ・・・と、思ったとおり、
まだ何か言いたそうな様子だった。

「それとも、ロウ殿、と、名前で呼んで欲しい
 ということでしょうか?」

それはそれで私は嬉しいのですけれど。

「ち、ちが・・・・別に呼んで欲しいとかじゃなくて!!」

ムキになるところが、とても可愛らしいです閣下。

心の中だけで思う。

「では、何と呼べば?」

くすり、と笑って。

「うぐ・・・そんな勝ち誇ったように笑いやがって!」

おっと、顔にでてしまったようですねははは。

「くっそー、こうなったらとっととこの戦いを終らせてやる!」

そうそう、その意気ですよ閣下!

「おう!まかせとけ・・・!」

そんじゃまたなー!

そういって行ってしまった。

(私はもう、決めているんですが、ね。)

この先ずっと、貴方は私にとっての


(閣下、ずっと貴方の傍に。)

・・・・・。少々、我侭すぎでしょうか。




-------------------

閣下・・・・・
閣下ですよ!?
たまらん。
ほわほわ・・・。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ