TK過去拍手

過去拍手用ツァウ主*2
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晴れの日の雨



その日は晴れていたのに、急な大雨が降った。

外にいたツァウベルンとロウは城の中に戻る前に既にびしょびしょだった。

・・・諦めて、木の下で多少の雨宿りをする。

そんな自分の間の前で、雨にわざと濡れようとしてはしゃぐロウがいた。

「うわーー、すげーー!!!」

(何でそんなに嬉しいんだろう。)

普通雨に濡れたら憂鬱になるものではないだろうか。私のように。

「なぁツァウベルン、これって天気雨ってやつかな!?」

そんな事にはお構いなしだった。

「・・・・そうだろうな。」

びしょびしょだ。まだ雨は止まず、ロウは全身に雨を浴びていた。

「そんなに楽しいかい?」

「おもしれーじゃん!!!」

即答だった。

ロウにとっては濡れるより楽しい事のほうがまだ優先なんだろう

・・・・昔の私だったら。あんな風に笑えただろうか。

(どうかな・・・。)

笑えなかったかもしれない、と思った。

(まぁ、でも今なら・・・。)

その気持ちが分からないでもない

「君は、面白いな。」

「はは、もうびしょびしょだっ!!」

楽しそうなロウを見ていると、楽しいと思えた。

たまには、こんなのも悪くないか。

人生苦もあれば楽もあるというし。

「あっ、晴れた!」

ピタリ、と雨が止んだ。

「とりあえず、服を乾かすか・・・。」

「そーだなー。」

ロウは既に鎧を脱ぎ始めていた。

見ると、ロウの鎧の下の服が雨に濡れて透けていた。

「ロウ、君今すごい事になっているぞ。」

想像していただけるだろうか。服が体にぴったりとくっついて
その細い体のラインがよく見えて。
胸のあたりまでよく透けて見える。


「え、マジ? ってツァウベルンだって似たようなもんじゃねーか。服がすけてすっごいエロい!!」

「・・・これが、水もしたたる何とやら、だよ。」

そう言ってごまかした。

(・・・・良い物が見れた。)

本人は自分でその魅力に気付いていないから。

(悪い事なんて、良い事があればすぐに忘れるものなんだな。)

服を全部脱いだロウもいいけれど。

興味深いね。その魅力がどこからくるのか。
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