贈/宝
□よくばりKnight
1ページ/1ページ
白恋/水鈴綾様より頂き物
----------------
問題です。理由も明かさず一方的に腹立てられてる時は、どうしたらいいでしょーか。
答え 取り敢えず放置。
「…って訳にもいかねーじゃん。だから何で怒ってるかぐれー教えろって」
ロウは本拠地2階の冥夜の剣士団部屋で、ロベルトの前に陣取り、問い詰めていた。
だがロベルトは眉間にシワを寄せたまま黙っている。
ロウがこの部屋を訪れてから、既に小一時間は経過していた。
「…………」
いつもならロベルトの怒鳴り声がフロア中に響くのに、今日は静かなことこの上ない。
「…おい。何か言えよ」
ロベルトの様子が普段と違うものだから、余計にロウは訝しむ。
これ以上いても、時間の無駄か、と一つ溜息をついた。
「…もうい」
「もう二度と、勝手にいなくなるなっ!」
もういい、という言葉は最後まで音にならなかった。
立ち上がろうとした腕を掴まれ、思い切り引き寄せられる。
「おい、痛ぇよ!」
ロベルトに力任せに抱きしめられて、痛みを訴える。
「姫様とリウと…お前がいなくなって、俺がどんな思いをしたと思う!」
だが、その苦渋に満ちた表情は、ロウの動きを止めるには充分だった。
「何より、お前が危険にあってた時に、側にいることの出来ない、俺自身の未熟さに腹が立つ!」
「…ロベルト」
いつも素直じゃないロベルトの、真っすぐな気持ちに、ロウは目をしばたたかせた。
「…だ、だからっ! これからはどこに行くにも俺を連れてけっ」
勢いで出た本音に、急に恥ずかしくなったのか、耳まで紅い。
そんなロベルトを、彼の腕の中で見つめ、ロウは微笑んで頷いた。
「おう!」
後日談……
「おいロウ、何処に行くんだ!」
「グレイリッチにエメラルド買いに…だけど」
「俺も行く!!」
「おいロウ、何処に行くんだ!」
「どこって…食堂だけど」
「俺も行く!!」
…ラパロ鳥の親子のようだと揶揄されるほど、ロウの後を付いて回るロベルトが、その後数週間に渡って目撃されたのだった。
end
-------------
はっ!
素敵すぎるロベ主をありがとうございました!
見とれてました。
これでこそツンデレですね・・・v
相互記念に頂きましたー
ありがとうございましたー!
(*´Д`)萌ゆる・・