幻水 ティアクライス小説2

さくらんぼの季節
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太陽が一番上にのぼって少し下がった時間。

いつもなら昼寝でもしていそうなロウが、今日は見つからない。


特に何もする事がなく、ロベルトはロウを探していた。

屋上で寝ているかと思ったが、いない。

(どこいったんだ・・・あいつ。)

ここにいるはずだと思って来ただけに、少々拍子抜けだった。

あいつのいない屋上は、ただの屋上だ。


登ってきた階段をもう一度降りる。



食堂まで歩いてきた時に、探していた奴を見つけた。

「ロウ・・・何やってんだ。一人で。」

「ん・・・・。ロベルト。」

近づくと、ロウの目の前には果物のかご。

「ロベルトも食べるか? これ。」

さくらんぼだ。

「・・・・いや、俺はいい。お前が食べればいいだろ。」

なにやら幸せそうに食べているロウから貰うのは心苦しい。

というか、よくみたら食べているだけではなく

「・・・お前、何やってんだ?」

ロウが口の中でもごもごしているのは、さくらんぼの蔕だった。

「・・・・ああ、これで練習するとキスが上手くなるらしいからさぁ。」

「なっ・・・・。」


なにをやってるんだ、と言えばいいのか。

いや、でもまぁ練習する分には・・・・?

・・・じゃなくて、お前は練習しなくても十分上手いとか言えばいいのか。

一瞬自分が何を考えているのか分からなくなって。

「・・・・ロベルトも練習しとく?」

そう俺に向かって言うロウに、

「・・・・馬鹿、俺はそんなので練習しなくても上手いからいいんだよ!!」

と、つい答えてしまったが、

「ふうん?」

ロウに、にやり、と笑って返された。

「てめっ・・・!」

ロウの唇にキスをする。

さくらんぼの味がした。










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その後ロベルトのキスは上手くなったとか・・・。

まぁそんな妄想。
実際はどうなんですかね?

とりあえず、自分さくらんぼ好きです。
今日もひとぱっく500円だったので
買いました。
一瞬で終りました。
さくらんぼうめー

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