幻水 ティアクライス小説2
□雨の日
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「・・・・雨だ。」
教室の窓から、ロウが呟く。
「傘忘れた・・・・。」
そういえば親父が持って行けって言っていた気がする。
・・・・・すっかり忘れてたけど。
しょうがない、走って帰ろう。
制服は予備があるし。
そう決めて、かばんは机の横にかけっぱなしで、昇降口に立つ。
「・・・あれ、ロベルトじゃねーか。」
ロベルトがそこに立っていた。誰か待ってんのか?
「ロベルト、お前も傘忘れたのか?」
ロウが後ろから声をかけると、ロベルトが後ろを振り向いて言う。
「お前じゃあるまいし、持ってるよ。」
「あ、なんかひどくねぇ?」
じゃあどうしてこんなところに居たんだ、と考えて、思いつく。
「・・・待っててくれたのか?」
「・・・・・別に・・・。」
そう言うロベルトは早々に傘をさして、帰る用意をする。
なんだよ、やっぱ待ってたんじゃん。
でも、素直に言うはずもないよな、ロベルトだし。
にしし、と笑って、ロウがロベルトの隣に並ぶ。
「へへっ、ありがと。」
「勝手に入ったのは、お前だろーが。」
ロベルトは、文句を言いながら、笑っていた。
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相合傘ですよ!!!!!!
はい。
ありがちですね(笑)
本当はもっと違う事する予定だったのになぜかラブラブな方向に!