贈/宝
□表現の差で
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ときどきね/らさき様より頂き物
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同じ場所に居るのに遠い距離
何度も呼び掛けるが返事が無くて
「アスアド」
先程から何度口にしたか分からない名
返事はなく
聞こえていないかのように俯いたまま、視線は手元の本へ向いている
(…そこまで怒ることかぁ?)
頑なな姿勢にこちらまでムッとしてしまうが、深呼吸で気持ちを落ち着かせて
仕方が無い
寝台に上がり、その縁に腰掛けていた彼の背中に回る
「アスアド」
もう一度名を呼んで
背中に頬を押し当て、体に両腕を巻き付けて腹に手を回す
「好きだよ、アスアド」
聞こえる程度の小声で囁いた
すぐに視線が自分に移り
「俺はロウ殿を"愛してます"けどね」
と。
ニコリと微笑んだ彼の頭をパシリと叩き、気恥ずかしさで赤みを帯びた頬を膨らませて。
「お前怒ってたんじゃねーのかよっ」
「怒ってましたよ?ロウ殿がなかなか仰って下さらないから」
「そんなの…しょっちゅう言えるワケ無ぇし!」
叫びは彼の胸に吸収された
いつの間にか抱きしめられていたから。
「俺はいつでも言えますけどね」
愛してます、と
ただそれだけの言魂
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らさき様より頂き物!
ありがとうございます〜vv
もう顔がにやけるにやける
アスアドがかっこいい・・・。
主人公がかわいい・・・!
素敵小説をありがとうございました〜!