幻水 ティアクライス小説2
□眠れない夜の話
2ページ/2ページ
おまけ。
「そういえば・・・お前普通に最近一人で起きてるんだろ?何で俺に起こしてくれって言うんだよ。」
起きれるなら必要ないじゃないか、と。
ロベルトは不思議に思った。
「まぁ、そうだけど。でもやっぱり好きな人に起こしてもらったほうが嬉しいじゃん?」
そういう事を普通に笑って言うもんだから、性質が悪い。
「・・・・べ、別に俺は嫌なんて一言も言ってないけどな・・・っ。」
起こしに行くのはいい。だが。
「だけど、お前、いつも起きてるからさ・・・・。」
せっかく寝顔が見れると思っても、ロウは結構おきているのだ。
「あー・・・まぁ。目覚まし作ってもらったんだけど、あれが結構すごい威力でさ・・・・。」
起きちゃうんだよな、と。
なおさら俺はいらないんじゃないのか?
そう思った。
「ロベルトも使うか?あれ。指定の時刻になると刃物が襲ってくる目覚し。」
「・・・・なんだそりゃ。」
「いやぁ、これがすっごい殺気でさ・・・・。結構修行になるかなーって・・・。」
「・・・馬鹿だろ・・・。」
大丈夫だって、死なないから!
とか言ってロウは笑っていた。
「じゃあ今度は俺がその目覚しより早く起こしに行ってやるよ。」
「へへ、期待して待ってるな。」
「はいはい。」
ロウが期待するのは、おはようのキス。
そんな事は、全く考えていないロベルトだった。