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□君が為 ◇
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「子龍、俺は明日早めに参内する」

「どうしたんです?珍しい…」




久し振りの逢瀬の後。

寝台の上に胡座をかいて、馬超が言った。
横になっていた趙雲は何かあったのかと驚いて身体を起こす。



なるべく心配をかけたくなく、言いたくなかったのだが、じっと見つめられては言わないわけにいかなかった。

仕方なく、小さく息をついてから話す。
ゆっくりと。





「…実は、謀反の芽が生じているのだ」




謀反。

趙雲の顔が青ざめた。



「大丈夫だ。芽のうちに俺が摘み採る。だから」


そんな顔をするな、と趙雲の頭を抱き寄せた。
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